2018年8月1日より、マリオットリワード、SPG(スターウッドプリファードゲスト)、リッツカールトンリワードが統合されます。
統合に伴い、これまで別アカウントだったものが一つになり、特典やポイントも統一されるます。新たなマリオット・インターナショナルのポイントプログラムについて、分かりやすく解説します。
目次
ポイントプログラム統合の経緯
2016年にマリオットグループはSPGグループを買収し、120カ国以上、6500軒以上のホテルを有する世界最大のホテルグループに成長しました。会員数は2018年時点で1億人を超えています。
<マリオットグループの主なホテル>
- マリオット・ホテル&リゾート
- ザ・リッツ・カールトン
- オートグラフコレクション
- コートヤード
- モクシー
- ルネッサンス・ホテル
<SPGグループの主なホテル>
- シェラトン
- ウェスティン
- ルメリディアン
- Wホテル
- ラグジュアリーコレクション
- セントレジス
そして「マリオットリワード」、「SPG(スターウッドプリファードゲスト)」、「ザ・リッツ・カールトンリワード」の3つのプログラムがありましたが、これらのプログラムが2018年8月より統一されることになりました。
また「SPGアメックス」のステータスマッチにより受けられる会員特典にも変更があり、これについても当記事で解説します。
マリオット新プログラム概要と変更点
統合により新しくなるプログラムの概要や変更点をポイントごとに解説します。
3つのポイントプログラムの統合
アカウントが一つに統合され、プロフィールやポイント、宿泊実績がまとめられます。
これにより、ホテルの予約やポイントの獲得&利用、問い合わせなども一元化され、便利に利用できるようになります。
「1スターポイント⇒3ポイント」の比率で新プログラムのポイントに移行されます。
統合スケジュール|18年8月から移行
2018年8月1日より、新プログラムに移行されます。
各リワードプログラムの名称はそのままですが、2019年初旬に名称も変更されます。
ポイントの獲得|1ドル=10ポイント
8月からホテルでの対象となる料金1ドルあたり、10ポイントを獲得できます。29ブランドの宿泊料金、レストランでの利用料金などが対象です。
またクルーズ、レンタカー利用でもポイントを貯めることができるようになります。
6つの会員ランクと会員特典一覧
新プログラムは6つの会員ランクが設けられています。年間の宿泊数によって、会員ランクが決定されます。
メンバー | シルバー | ゴールド | プラチナ | プラチナプレミア | プラチナプレミアエリート アンバサダー | |
ステータス条件(年間宿泊) | 〜9泊 | 〜24泊 | 〜49泊 | 〜74泊 | 〜99泊 | 100泊以上 |
対象となる宿泊に対するボーナスポイント | 10% | 25% | 50% | 75% | 75% | |
会員専用料金 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
モバイルチェックイン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
客室内無料インターネット | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
エリート予約回線 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
予約保証 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
ルームタイプ保証 | ◯ | ◯ | ◯ | |||
48時間前予約保証 | ◯ | ◯ | ||||
年間チョイス特典(5泊スイート宿泊特典) | ◯ | |||||
年間チョイス特典(10泊スイート宿泊特典) | ◯ | |||||
アンバサダー特典 | ◯ | |||||
Your24 | ◯ | |||||
無料の客室アップグレード | ◯ | スイート含む | スイート含む | スイート含む | ||
優先レイトチェックアウト | ◯ | 14時迄 | 16時迄 | 16時迄 | 16時迄 | |
ラウンジの利用 | ◯ | ◯ | ◯ | |||
ウェルカムギフト(朝食orポイントorアメニティ/ホテルにより異なる) | ポイント | ◯ | ◯ | ◯ |
ゴールド会員は、14時までのレイトチェックアウトに変更になり、朝食&ラウンジアクセスが無くなりました。
特典として魅力的な「レイトチェックアウト&朝食無料&ラウンジアクセス特典&スイートを含むアップグレード特典」は、プラチナ会員以上が充実しています。
プラチナエリートは5泊分のスイートナイト(スイートにアップグレード無料)、プラチナ プレミアムエリートは10泊分がプレゼントされます。
プラチナ プレミアムエリート アンバサダーはYour24(24時間滞在可能)とアンバサダーサービスが提供されます。
現在の会員資格は新しい会員レベルに移行
現メンバーは、現在の会員ランクと2018年8月までの宿泊日数を元に、8月からの新プログラムの会員ランクに移行されます。
▼新会員ランク/現会員ランク▶ | マリオット&リッツ | SPG |
シルバー | 10〜24泊のシルバー | 10〜24泊プリファード |
ゴールド | 25〜49泊のシルバー | ゴールド |
プラチナ | ゴールド | プラチナ |
プラチナプレミア | プラチナ | 75〜99泊のプラチナ |
プラチナプレミアエリートアンバサダー | 100泊+2万㌦以上のプラチナ | 100泊以上のプラチナ |
現在、プラチナ会員の方は、期限までステータスが保持されることになり、朝食無料やラウンジアクセスなどの充実した特典の恩恵を受けることができます。
SPGアメックスを保有している方は、ゴールド会員が取得できます。
ライフタイム会員の方は、現状のランク以上で移行されるので、大きな改悪点はありあません。
無料宿泊に必要なポイント
カテゴリー | 通常期(8月1日〜) | 閑散期(2019年〜) | 繁忙期(2019年〜) |
1 | 7,500 | 5,000 | 10,000 |
2 | 12,500 | 10,000 | 15,000 |
3 | 17,500 | 15,000 | 20,000 |
4 | 25,000 | 20,000 | 30,000 |
5 | 35,000 | 30,000 | 40,000 |
6 | 50,000 | 40,000 | 60,000 |
7 | 60,000 | 50,000 | 70,000 |
8(2019年新設) | 85,000 | 60,000 | 100,000 |
現状、SPGのホテルは最上級のカテゴリー7でも30,000〜35,000スターポイント(90,000〜105,000ポイント)なので、2018年8月〜12月の期間は狙い目です。
特典除外日はなくなり、キャッシュ&ポイント、ポイントによる客室アップグレード、4泊毎に1泊無料の特典も引き継がれます。
尚、ホテルカテゴリーは後日発表されます。
7/1NEWマリオット新カテゴリー発表!8-12月はボーナス期間
こちらのページ(マリオットHP)から、8月1日からの新カテゴリーを検索することができます。
これまでSPG系ホテルにポイントで泊まるには、マリオット系に比べ多めのポイントを要していましたので、マリオットリワードを基準に調整されています。全体的には、無料宿泊に必要なポイントが上がっているホテルと、下がっているホテルがあり、改悪ではなく”妥当な調整”と言える変更だと思います。
カテゴリー8のホテルは、2018年8月〜12月の期間中はカテゴリー7扱いになり、ポイントでの無料宿泊がお得です。2019年には85,000ポイント必要なホテルが60,000ポイントで泊まれます。金額に変更すると、2万円程お得な計算です。
ポイントによるマイレージの交換
トルコ航空などが加わり、40社以上の航空会社のマイレージに交換できます。
60,000ポイント毎に15,000ボーナスとなり、75,000ポイント=25,000マイルの比率で交換できます。(=還元率1.25%)
7/1NEW統合後もトラベルパッケージは継続

※新マリオットトラベルパッケージ
統合後のトラベルパッケージが発表されました。ユナイテッド航空に限り、10%のボーナスです。

※現マリオットトラベルパッケージ(7/31迄)
統合前と統合後と比較してみましょう。一番低いカテゴリーランクの場合、
ユナイテッド航空11万マイル+7泊・・・250,000ポイント⇒330,000ポイント
ブリティッシュ・エアウェイズ10万マイル+7泊・・・250,000ポイント⇒330,000ポイント
ANA or JAL5万マイル+7泊・・・220,000ポイント⇒255,000ポイント
ですので、全体的に必要ポイントが増加しています。一方で、統合によりカテゴリーが引き下げられたホテルもありますので、一部のホテルでは、必要ポイントが減少しました。
SPGアメックスによるベネフィット
SPGアメックスの会員特典も8月から変更します。
①カード更新毎の無料宿泊特典でマリオットホテルも対象になりました
②マリオットホテルグループでの利用で100円=8.5ポイント付与
(※ひとまず2018/12/31迄|新ゴールド会員の場合|ゴールド会員のボーナスポイント含)
③「
その他、カード特典に大きな改悪点はありませんが、SPGカード保有によって得られるゴールド会員資格に変更がありました。
年会費のことを考えると、カード更新毎に貰える無料宿泊特典、マリオット系ホテルでのボーナスポイント、マイレージに1.25%の還元率で交換できるなどのベネフィットを活かせる方は、引き続き利用の価値がありそうです。
8月からはマリオットグループ(SPG含む)でカード決済すると、通常の滞在ポイントとSPGカード付与ポイントで、宿泊ベース料金1ドル(約110円)につき18.5ポイント以上が獲得できます。18.5ポイント=7.7マイル相当なので、1マイル=2円換算でも15円(約15%還元)、1マイル=5円換算だと38.5円(約38.5%還元)という計算になり、とても魅力的であることが分かります。
<SPGアメックスのご紹介はこちら>
こちらからメールアドレス(※姉妹サイトの旅部にリンクしています)を送っていただくと、公式サイトよりも良い条件で入会できます。通常ポイントを含め、3ヶ月に10万円以上の利用で13,000スターポイント(=39,000ポイント)を獲得できます。
新プログラムの改善点と改悪点まとめ
<改善点>
①1つのアカウントに統合されたことで一元管理ができ、ポイント獲得や利用、予約などがシンプルになります。
②29ブランドのホテルでエリート獲得のための宿泊実績を獲得できるのようになり、エリート資格が容易になります。
③SPGアメックスによる決済で、1ドルにつき16ポイント(=6.66マイル相当/還元率6.66%/滞在ポイント含)獲得できます。
④宿泊料金やレストラン費用もポイントを獲得できるようになるので、貯めやすくなります。
⑤2018年8月〜12月はSPGの一部ホテルで無料宿泊特典への交換が、少ないポイントでできます。
⑥新カテゴリー発表により、一部ホテルはカテゴリーが引き下げされます。
<改悪点>
①ゴールド会員特典の「朝食無料&ラウンジアクセス」がなくなり、14時までのレイトチェックアウトに変更になります。
②SPGアメックスの保有だけでは「朝食無料・ラウンジアクセス・16時までのレイトチェックアウト」の特典を受けることができなくなります。
③プラチナエリートのウェルカムギフトに「朝食」が選択肢として入ったことにより、実質的にウェルカムギフトの部分が改悪となります。
④スイートナイト、Your24の部分で一部改悪となります。
⑤トラベルパッケージは、全体的に必要ポイントが増加します。
⑥新カテゴリー発表により、一部ホテルはカテゴリーが引き上げられます。
その他の部分では、現状大きな変更がないと思われます。
マイルへの交換比率、特典除外日がなくなり、キャッシュ&ポイント、ポイントによる客室アップグレード、4泊毎に1泊無料の特典も変更なく引き継がれたことは、大きなポイントですね。
今後、注目すべき内容
トラベルパッケージの現時点で交換済みのサーティフィケートはどうなるのでしょうか。
ポイントによる無料宿泊時の会員特典はどうなるのでしょうか。
またデルタ航空のクロスオーバーリワードは一旦2018年7月15日までとされており、後日発表とアナウンスされており、現在は不明です。
これらについては時間があるときに問い合わせ、回答を得ることができるようであれば、更新します。
まとめ
プログラム統合によりもっと大きく改悪されると思っていましたが、影響もそこまで大きいものではなく、改善された点もあり、ひとまずホッとしました。
SPGアメックスの保有によるマリオット系ホテルでの「朝食無料・ラウンジアクセス」の特典がなくなったことは残念ですが、SPG系ホテルでは現在も特典に含まれていないですし、当たり前と思える変更でした。ただゴールド会員のレイトチェックアウトが14時までになったのは残念です。
余裕のある方は、SPGアメックスカードを保有し、7月末までにマリオットゴールドからプラチナチャレンジを達成して、2020年2月までプラチナランクを維持するのも良いかもしれません。
私もプラチナ会員が引き継がれるとのことで安心しましたが、SPGアメックスによる還元率が高いので、しばらくマリオットとの関係は続きそうです。
<SPGアメックスのご紹介はこちら>
こちらからメールアドレス(※姉妹サイトの旅部にリンクしています)を送っていただくと、公式サイトよりも良い条件で入会できます。通常ポイントを含め、3ヶ月に10万円以上の利用で13,000スターポイント(=39,000ポイント)を獲得できます。
追伸:マリオットのリゾートにしばらく滞在していますが、サービスもスタッフも最高です^^